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「修正依頼」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。 依頼内容は、総評のパワーアップキットについての記述の変更です。 三國志12 【さんごくしとぅうぇるぶ】 ジャンル 歴史シミュレーションゲーム 対応機種 Windows XP/Vista/7 発売・開発元 コーエーテクモゲームス 発売日 2012年4月20日 定価 パッケージ版 11,340円TREASURE BOX(限定版) 15,540円ダウンロード版 8,800円※それぞれ税込 判定 クソゲー ポイント 凄まじい下方修正の数々極悪仕様のオンライン認証無料の体験版と対戦版だけDLすれば十分無印版(特にPC版)はシリーズ中最もシンプル 三國志シリーズリンク 概要 システム 問題点 賛否両論点 評価点 総評 余談 概要 三國志シリーズの12作目。前作『三國志11』から6年の歳月を隔てて製作された。 発表当初は久方ぶりの新作ということで喜びの声と共に迎えられたが、具体的なゲーム内容が明かされてくるに連れて不安視する声の方が大きくなっていった。 結局幾度かの延期(2012年3月2日→3月30日→4月20日)を経てようやく発売されたのだが、蓋を開けてみるとその出来はシリーズファンの期待を大きく裏切るものだった。 キャッチコピーの「最強の三國志。」「舞台はととのえた。物語をつくれ。」も、実際のゲーム内容を見る限りは自虐ネタとしか思えない。 システム 伝統的なターン制・君主プレイの国取りゲーム。 プレイヤーはシナリオ毎に異なる君主の内の一人を選び、中華統一を目指す事になる。 内政は都市に施設を作り、そこに武将を配置して働かせると言うシステム。 前作やコーエーの他作品と違い施設造りや増築自体には武将は不要で、建ててからの施設運用で武将が必要となる。武将なしの施設はほぼ効果を発揮しないので技能や能力を考えて施設への配備を考える必要がある。 このために、前作までの箱庭内政では建ててしまえば恒久的に物資等が補充できたために後半では内政担当の武将は冷遇気味(*1)だった。しかし今作では領地が増えても武将を配置をしなければ国力の充実を実感できず、特に領地が増える後半はそれこそ能力の低い武将でも配置していく必要があり、どんな武将でも最後まで出番が存在する。 今までは前線から離れた都市を内政都市として、ひたすら一人の武将に物資を運搬させるのが一般的だったが、今作では通用しない。戦略的に重要な都市を見極めて武将を固める必要がある。 戦闘は専用マップで行われ、シリーズ初のリアルタイム戦闘を採用している。 形式は『信長の野望 天下創世』のシステムに似ている。信長の野望ではこの形式のリアルタイム戦闘は一般的だが、三國志で採用されたのは初めて。 武将は必ず1人に付き1つ「戦法」を持っている。戦争では全部隊で共有の采配ポイントを消費する事により、戦法を使って様々な効果を得られる。 詳しくは問題点で述べるが以前までと違い効果や有効範囲が抑えられておりただ使うだけで勝利確定とはならずうまく活用していく必要がある。 本作の大きな特徴として「秘策」が存在する。武将三名に一定期間開発させる事により、各勢力3つまで所有する事が出来る。使い捨てで、発動すると一定期間の間、戦略、あるいは戦術面で恩恵が得られる。 問題点 今作は前作までにあったシステム、データ等が大幅にカットされている。簡略化や削減などはこれまでの三國志や他のコーエー製ゲームにもゲームコンセプト上の関係で行われていたが今作は明らかに度を超えている。 武将数の大幅カット 前作と比べると2/3程度まで激減している。今回の最晩年シナリオ(後述)に合わせたのか特に三国鼎立以降の武将が重点的にカットされており、220年頃から内政すら覚束ぬ程人手が足りなくなり、240年頃にはゲーム自体が成立しなくなる。上記の仕様の通り、武将の存在が今までのシリーズ以上に重要なので武将の大幅リストラはゲームのバランスに響く事になる。 カットされた武将も、鮑信・王基・賀斉・傅彤・羅憲(*2)といった名脇役かつ前作でも優遇されていた武将がカットされている。また三国の皇帝でも後半の人物(曹芳・曹髦・曹奐・孫亮・孫休・孫皓)が消されており、『三國志』のタイトルすら怪しくなった(*3)。 一応今回リストラを喰らった武将は、異民族を中心にPS3・WiiU版では100名程、さらにPKでは50人程復帰している。 リストラ武将が大勢いるにも拘らず、追加に疑問ある武将の顔ぶれ 戴員・嬀覧(*4)(孫翊暗殺事件の犯人)はシリーズ初で、范彊・張達(張飛暗殺事件の犯人)は『V』以来。でもコイツ等を出すよりは(以下略) 女性武将も増加。無双ファンに媚びているとの意見もあるが、そもそも今までの三国志シリーズでも女性武将は登場している。無双に出ていて今回初めて出た女性武将は王元姫と歩練師の2人のみ。しかもこの2人にはしっかりとした逸話がある。但しシナリオの都合上生年の遅い王元姫(217年生まれ)は登場自体が非常に遅くまともに使う事ができない。 クリア特典シナリオではどういうわけか戦国武将が数十人登場する。しかも戦国武将はどいつもこいつも高性能っぷりを発揮しており、能力に癖が強く中途半端な三国武将は存在が一気に霞む。言っておくがこれは「三國志」であって「信長の野望」ではない。 一応、これまでの作品でも(三国志以外の)歴史上の人物や他作品の(勿論コーエーの)歴史SLGからSP武将が登場する事があったし三國志の武将が信長の野望等に出張する事があったので今作だけの問題ではない(今作もあくまで架空シナリオ扱い)。 プレイヤーが武将同士の婚姻や義兄弟を結んだりすることはできない。前作ではロマンはもちろん部隊能力や支援攻撃にも影響する重要な要素だったのだが…。 前作で好評だった武将の老顔グラが存在しない。 もっとも顔グラの老化は前作のウリであった為、今作でも必ずしも採用しなければいけないというわけではない。 戦争の要素の大幅カットと詰めの甘さ 戦争パートは露骨に『三国志大戦』の影響を受けた……というかパクったとしか思えない様に見えてしまう。 特に「時間経過で溜まる采配ポイントを消費して、武将固有の戦法が出せる」というシステムは、『三国志大戦』の「士気」を采配ポイントに、「計略」を戦法にと名前を変えただけの代物である。更に戦法使用時や城門突破時の演出等は三国志大戦と似た物になっているのもパクリ疑惑を増長させてしまっている。 一応描写と戦法の出し方を除けば上記の通り雛形は既にコーエー側が信長の野望で使用されていたシステムの流用なので一方的なパクリ呼ばわりは心外ではあろう…がその場合は既に旧作(*5)のシステムを流用しているという点で手抜き呼ばわりされるのだが…。 戦争は専用の戦闘マップで行われるが、戦闘マップが狭くなったため戦略性が失われ、ごり押しが全てに。物量で圧倒しているなら完全委任でも負ける要素がない。 …であったが、視界が限られる上にアップデートにより敵が寡勢でも本陣を狙ってくるようになったため、完全委任や部隊一塊は危険になった。 部隊の兵科は槍兵、騎兵、弓兵の3種類。兵器も2種類。戦法は変えられず、陣形の概念も無い。 部隊の最大出撃数はたった6部隊(援軍4部隊)。副将も付けられない。このため、率いる事ができない兵力は予備兵として本陣に待機という形になる。 陣や防壁を建設することはできない。 従来の様な火計はおろか、水上戦すら削除されているため、OPムービーの赤壁の戦いがシステム的に全く実現できない(ただし前述の「戦法」に火計、神火計は存在する)。 一騎討ちはしょぼいムービーを垂れ流しながらのカードを使った三すくみじゃんけん。『X』や『11』と比べると、駆け引きの要素が乏しい。 しかもCPUは後出しじゃんけんしてくるため理不尽さ満点。加えてムービーなどの演出があるため無駄に時間がかかりテンポが悪い。 援軍は自発的に退却できないという謎の仕様のせいで、うっかり負け戦に加担してしまうと全員捕縛されてしまう。 内政の要素の大幅カットと詰めの甘さ 『11』と比べると施設作りが簡略化されてしまった。建てられる施設の数は少なく、国造りの工夫どころか見た目の変化すらも乏しい。また、序盤の弱小勢力は必要に応じて施設を建て直さなくてはならないため、達成感に乏しい。 さらに作った施設に武将を配置しなくてはならないが、この武将が外交や輸送を行うたびに、改めて配置しなおさなくてはならないため、内政のテンポが悪い。 武将なしの施設はほぼ役立たずなので内政を終えた後方都市にもある程度の能力を持った武将を配置しておかねばならず、特に優秀な文官は後方で忘れられやすい。ある意味、現実的な光景であり、プレイヤーに人材の管理能力を求めると言う意味においては、悪い事でもないのだが…。 異民族の存在はまるまるカット。異民族の存在は三國志を語る上でも時代考証的にも絶対に無視できない要素であるのだが…。 初代ですら存在していた災害や住民反乱もカット。 異民族及び、災害はPKで対応。ただ、今までのシリーズでは普通に存在していた要素をPKで加えるのはコーエーの悪い癖である。 人材登用や外交での重要な要素であった舌戦もカット。 シリーズの伝統とも言える軍師の助言もカット。軍師の役目は他国の防御度を下げたり、兵器を盗んできたりすることになっている。 ゲームシステムの拙さ 戦略時のイベント強制介入が復活。勝手に領地が変わってしまう。 例えば黄巾の乱の孫堅プレイ、黄巾党を攻め滅ぼして何進から褒美として長沙の太守の任命を受けると、それまで手に入れた領土を全て奪われ、長沙1国のみになる。どう見ても左遷です)『X』でも同様の問題があり、大きく非難を浴びていたが、再発する事となった。 更にアップデート前はAIが噛み合っておらず、イベントで曹操の捕虜になった関羽がイベントと関係ない所でCPUに処断されるという、その後の流れが全く意味のない状態になっていた。 プレイヤーが不利益を被る場合は選択肢次第で回避する事も可能だが、CPUはイベントで次々と版図が変わってしまう。 外交ではアイテムや捕虜、秘策などを交渉材料にする事が出来るようになり、『11』などよりも交渉の幅が広がった。それ自体は進歩である。が、その中で捕虜のウェイトが大きすぎる。凡将でも2、3人捕まえておけば、容易に停戦が結べるため、CPUを自在に操る事が出来てしまう。 ただ、意図的にやったのか、バランス調整不足なのかは不明。一軍の将を捕虜にすれば外交で大きく優位に立てるのは当然だし、捕虜を使った外交を積極的に行わないと詰む局面があるのも確か。「信長の野望・革新」の坊主停戦よりはマシかも知れない。なお、捕虜を交渉材料に同盟を結ぶ事すら出来る。もちろん、同盟を結んだ後、互いの捕虜は、きちんと全員、解放される…ん? 容易にキャラを育成できてしまうイベントが頻発するため、プレイヤー側の武将は超人レベルにまで簡単に育ってしまう。 シナリオは前作以上に三国志前半に偏っている。史実最後年のシナリオですら214年という有様。前述の追加武将と言い三国志後半を軽視(*6)していると言わざるを得ない。 ちなみに、初代『三國志』ですら史実最後年のシナリオは215年である。こちらは最初のシナリオが3年遅いが。 PK追加シナリオではなく無印だけで遊べるものでも、前作『11』では225年、前々作『X』では227年(PKで253年追加)と10年以上も違う。末期が充実した『IX』に至っては263年(決戦制覇なら279年)のシナリオまである。 出陣や輸送等がキャンセル不可能。うっかり兵力や兵器の手配が済まないまま決定してしまうと悲惨… 一応、事前にセーブしておいてロードすればいいだけなのだが、そんな手間を取らせるよりは取りやめる為のコマンドを用意しておけよ…ということになる。 秘策・戦法のバランスの悪さ 秘策の効果が強すぎる。特に絶道の策(=軍隊派遣が封印される策)はあまりにも凶悪すぎるため、中盤以降はこれを防ぐ手段を常時投入するハメになる。 なお、秘策の開発には特定の特技が必須になる為、人材に乏しい弱小勢力では開発すらできない。 秘策発動時に挿入されるムービーは妙に諄い上に長ったらしく作り込まれている。力の入れ処が間違っている。 戦法のバランスの悪さ 特に有名武将専用の戦法があまりにも強力過ぎる。 例としては、範囲全体の戦闘力強化+負傷兵の回復効果で脅威のゾンビアタックを可能とする劉備の戦法「義勇兵」・範囲全体の戦闘力強化+伏兵化効果で相手の戦力をガタガタにしつつ攻められる諸葛亮の戦法「八陣の法」・名前そのままの鄧艾の戦法「伏兵神速」。 ただ、劉備に関しては魅力のパラメータが無くなった事による個性付けと言えばそこまでであるし、諸葛亮に関しても天候を自在に操作し落雷を落として敵部隊を一撃瀕死や火計→風変で敵に向かって火攻め(IV等)に比べれば今作はまだマイルドな方である。 戦法が似たようなものばかりで、武将の個性をイマイチ表現できていない。 一応超有名武将には固有の特技が設定されているが、三国志素人でも知っているような超有名武将だけである。脇役の重要性を認知できているとは思えない。 例えば孫策と張遼と孟獲が同じ戦法であったり、孫堅と郭嘉と董卓が同じ戦法であったりする。前作は少なくとも本作よりは特技によって個性を表現できていた。 そんな武将固有戦法ですらゲーム開始直後から新武将に普通に付けられるのも問題。今まで強力な特技等は1度クリアしないと設定できないように自重された作品もあり、せめて各人の固有戦法位は1回クリアした後にしか付けられない、と言う事はできなかったのだろうか…。 一応、これまでの作品で猛威を振るった強力すぎる常駐効果や直接ダメージ、回復系は撤廃や無難な物のみ採用、使用者が激減し消費采配も高めで連続で使用できなくなっている。 オンライン対戦の詰めの甘さ 本作最大の売りであるオンライン対戦は、劣化『三国志大戦』である。 オンライン対戦には制限があり行動力最大値の十分の一を使わないといけない。 所有できる武将カードに制限がある。 発売当初は毎週調整が行われていたが、現在は放置されている。 公式コミュニティが荒れている時なにもしないなど、運営のやる気のなさが窺える。 極悪仕様のオンライン認証システム 色々と酷い本作の中でも、特に極悪仕様とまで呼ばれるのが"オンライン認証システム"(いわゆる「アクティベーション」「アクチ」)。 本作は基本、オフラインゲームなのであるにもかかわらず、毎日オンライン認証しなければゲームがプレイできない。しかもサーバーが落ちていて認証出来ない場合もあり、その場合はプレイ不可能。 酷いものだと土日に20時間以上サーバーを落としっぱなしにし、ゲームが全くプレイ出来なくなると言う事すらあった。 これでは毎回ネットワーク認証を要求され、しかもプログラムアップデート以外にオンライン要素が皆無な『真・三國無双3 ハイパー』の失敗と同じ轍を踏んでしまっている。 毎日午後八時を過ぎる度に認証がリセットされ再び認証を要求されるようになるが、プレイ中であっても容赦なく認証を要求してくる。 中古対策・海賊版対策が目的とされているが、わざわざ手間を掛けてまでまっとうなユーザーが頭を抱える仕様にしてしまうのは…。 なお、パワーアップキットでは1週間に1回の認証に緩和されたが、あまり根本的な解決にはなっていない。またシブサワ・コウアーカイブス版ではSteam認証に切り替わったため、 ようやく アクティベーション作業が不要となった。 賛否両論点 武将個々の仕様の大幅カット 武将の兵科は固定。好きな兵科を割り当てることは不可能。前作の『11』では自由に決められる上、武将一人一人に各兵科適性が定められていた。 ただ、前作の優秀な武将は揃って全ての兵科適正が高くて隙が無く、そういった武将に対して能力の低い武将でも付け入るスキを与えたというバランス調整にもとらえられる。 3すくみをバランスよく出さなくては対処できないため、以前のシリーズよりは色々な武将が戦場に出る事が多くなったとも言える(呂布が兵科の都合上、張飛に苦戦する…といった面もあるが)。 各パラメータのインフレが激しい。特に「統率」で顕著であり、華雄、顔良、文醜、周泰と言った猛将達が前作と比べて軒並み5~10上昇している。さらに文官の中では郭嘉が統率51→88と再評価だとしても異常な上昇を見せている。ちなみに統率88は賈詡と同値。 一応擁護しておくと、今回の統率は純粋に部隊の戦闘力及び率いることが出来る兵士の数に影響している。しかも今回は部隊に副将を組めない為武将個人の能力が物を言う事になる。つまり例え武力が100であっても統率が低いというだけで戦闘ではまるっきり役に立たなくなってしまう。猛将の統率上昇は「武勇で有名な武将なのに殴り合いに弱い」事を避ける為とも考えられる。 武将の顔グラフィックについて 本作は登場する武将の顔グラフィック(正確には上半身を含めた肖像)が全て新規描き下ろしとなっている。 前作のグラフィックに似ている(アングルや表情が変わった程度の)武将も多いが、三國志VIIから5作にわたって顔グラを使い回されていた武将に新たに顔グラを描き下ろしたのは評価点と言えるだろう。 シリーズが進む事につれ、顔グラが古い武将はやけに顔が小さいといった(*7)違和感があったが、本作でようやく一定のクオリティに統一された。 『演義』寄りの顔グラフィックが多く、『正史』としても通用していた一部の武将に違和感を覚える部分(学者で名を馳せた闞沢や強かな知将の李恢が『演義』での役所の説客として、剛直で名を馳せた田豊がただの因業親父として、老獪ながらも味のあった司馬懿がすっとぼけた腹黒爺として、それぞれ描かれている)もある。 もっとも『正史』のイメージが色濃い武将も少なくはない。野心を抱いていそうな悪人面の劉焉、獰猛な顔つきの馬超、悠然と碁を指す費禕はその一例であろう。礫を操る丁奉のように、民間伝承のイメージを取り入れた武将もいる。 また、キャラ付けの為か、『演義』の特定シーン(有体を云えば本人の最期)を強調している物が多く、討ち取られる(枝に袖が引っかかっている)陳武、明らかに死亡フラグの立っている(いわゆる殿馬状態)曹昴、憤死する辛評など、シチュエーションを考え直すべき顔グラも見られる 口を開けて叫ぶカットがやけに多い。内政・外交でも怒った顔グラフィックがよく出るので、もう少しでも汎用性を持たせるべきだったかもしれない。 上記の武将大幅リストラも「イラストレーターが全員分描ききれなかったのでは?」と言う意見も見られる。 余談だが、本作と同じように全ての武将のグラフィックを描き下ろした『信長の野望 天下創世』では発売当時はグラフィックが間に合わずに 同じ顔の武将が何人も登場し、非難を浴びた(*8)。 項羽や劉邦といった、特別武将も『三國志Internet(*9)』以来の新規描き下ろしである。 評価点 グラフィックが美しい。 BGMが良い。 戦略面での敵AIの思考は(このシリーズにしては)優秀で、かなり手強い。前述の「絶道」の存在もあって、中盤以降も気が抜けない。 シンプルな分、こちらがシステムの裏をかきにくい事とAIがシステムに沿って行動し、無駄が無い事もあると思われるが。 秘策は弱小勢力の救済措置としてはしっかり機能している。195年孔融のような人材的にどう考えても詰んでいる勢力でも「求賢の策」を開発出来るようになれば何とかならない事もない。リセット前提だが、このシリーズではいつもの事である。 シングルコアのノートブックなど、比較的低スペックのPCでも快適に動作する。参考までに本作の動作環境はこちらを参照。 もっとも、前述したオンライン認証があるため常時インターネットに接続していないパソコンには向いていない。 オンライン対戦の出来自体は悪くない。 本作のオンライン対戦だけが楽しめる「対戦版」が無料で配信されているため、作品自体の出来と相俟って「これ(対戦版)だけ落とせば良い」と当たり前のように言われている。 一応、製品版の方が所有できる武将カードが多めだったりなど優遇されているが、対戦版をやるためだけに1万円近く出すのは無駄である。 ごく少数ではあるが、本作のゲーム性を「シンプルで気軽に遊べる」と肯定的に捉える意見もないわけではない(*10)。 もっとも、定価一万超えの老舗歴史SLGシリーズ最新作に大多数のユーザーが何を求めるか、と考えれば、さすがに今作の出来で満足する層は稀であろうが。 総評 バグの多さとバランスの悪さなどで散々悪評を買った前作とはまた違う方向性の酷い出来である。 「糞藝爪覧」事件さえも慈悲深い心で受け入れて、健気に新作を待ち続けた古参のシリーズファンであっても、その多くが見切りをつけるのに躊躇しなかったであろう。 むしろ古参のシリーズファンや純粋な「三国志好き」であればあるほど、失望と憤りを感じる作品に仕上がっている。 ゲームシステム自体は決して悪いものではなく、評価できなくもない部分もあったが、シリーズ最新作という値段にも看板にも見合わない出来、その上に認証が毎日必要でプレイできるかはサーバー側に委ねられていると言う最悪のシステム(*11)ではユーザーが激怒するのも当然である。 その評価点についても、低スペックPCでの快適な動作や顔グラの新調は、これまで築き上げた三國志を彩る重要な要素を大幅に削ってまで実現するニーズがあったかと言われると疑問の残るポイントであり、「最強の三國志」と称するにはかなり寂しい出来となってしまった。 余談 公式サイトには「『三國志』武将名鑑」と言うコーナーがあり、本作に登場する武将を毎日ひとりピックアップしてイラスト付きで紹介していたが、2012年5月1日をもって更新が終わり、現在はそれまで掲載してきた武将を一覧で閲覧出来る。 中には明らかに武将でない人物もちらほらいるが…。 アクティベーションによってソフトがひも付けされてしまうため、ソフトを手放す際に買取に出せず、購入した人は泣き寝入りするしかない。 1万円を越えるクソゲーを掴まされ、なおかつ売るなどして僅かばかりでもお金に換える事すら許されないショックは計り知れない。 ある意味で、後述の評価点に掛るサントラや画集と言ったグッズが手元に残る分、トレジャーボックスの方が救いがある(*12)と言えるかも知れない。 故に購入予定者が採るべき手段は「トレジャーボックスを購入してグッズ以外を売却する」であろう。 この出来であるにもかかわらず、何と発売前に体験版を無料配布(現在はPK版の追加要素付き体験版を配布中)。 限定的ではあるが、内政、戦闘などのシステムは一通り体験出来るため、プレイした多くのユーザーは、「PK待ち」と言う結論を下したようだ。コーエーにしては極めて良心的な販売姿勢である。 2012年12月13日にPS3/Wii U向けに発売、更には2013年2月にはPS Vita向けに発売されることが決まった。 PS3/Wii U版では新システムや新規シナリオなどの追加要素があることが明らかになっているが、Win版の汚名をどこまで雪げるのだろうか。 PS3/Wii U版公式サイトでは「今日の武将対決」というコーナーが開設され、こちらでは毎日2名の武将とそれぞれの列伝をイラスト付で紹介していたが、こちらも2012年12月16日をもって更新終了し、現在は「三國志名勝負」としてそれまで更新された対決を見る事ができる。 家庭用版はゲームプレイ時に認証が不要、武将の追加、武将抜擢(*13)、戦場の陣に耐久と特性が追加と不満だった要素が改善され遊びやすくなっている。 2013年3月1日にパワーアップキットが発売された。 システムとしては上記のコンシューマ版の要素を一部引き継いだ上で更に強化した形になっているが、コンシューマー版との明らかな違いは末期武将が登場しているか否かだったりする。 無印の発売当初よりプレイヤーからは「パワーアップキットが出ても追加ディスクである以上、無印の動作環境に縛られる(=無印がギリギリ動くようなPCを追加ディスクで切り捨てる事が出来ない)し、大掛かりな仕様変更は期待出来ない」「ベースが悪過ぎるから、幾ら要素を追加しようがどうにもならない」と、出た所で大して変わらないと悲観視する意見もかなり多く上がっていた。
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三國志V (三國志Ⅴ 三國志5 攻略) 序盤で出撃枠(10)が余っている時、兵力100のザコを連れて行く。うまく背後から攻撃を決められれば兵力100以上の戦果が見込める。 知力90かつ政治80以上あれば軍師扱いになり兵力20000を持て、強い。知力88の趙雲や知力89の郝昭は積極的に修行に出して知力90を狙う。 修行時、修行中の武将と特別武将が3ヶ月目、9ヶ月目に同じ都市に居る状態を作り出せれば、高確率で知力向上イベントが起こる。 勇名があがればクリティカル率アップ、呂布は更に補正が有るようで鬼の様に強い。 序盤は雁行や遠矢を用いて城にアウトレンジちくちく射撃が有効、時間はかかるが損害低く抑えられる。 外交や登用において、参謀が金1で否定的意見、金最大で肯定的意見を出す場合、その意見は信用できる。 ある武将が捜索を行う時には、どの国で行っても成否は同じである。セーブ後捜索しザコ武将を発見したなら、ロードして別の国を捜索させればよりよい武将が見つかる・・・かもしれない。 敵の流言攻撃がうざい時には、「流言は一番忠誠度の低い武将にしか効かない」仕様を利用し、忠誠度低めのザコ武将を避雷針として置いておく。 正攻法で防ぐには、知力の高い計略担当者を置いておく、民忠をあげる、敵対心を減らす、など。 混乱もしくは火に包まれている敵には計略成功率アップ。 仮想モード・名声900以上でかつ城の防御値が非常に高いと隠し計略が使用可能。 防御値800/850/900/950で順次開放 名声900などは大体クリアレベルなので実用性は・・・うん。 攻略リンク (アーカイブ) 各所のwebサイトサービス壊滅によりあまり情報が無いため・・・ https //web.archive.org/web/20201020234217/https //ha4.seikyou.ne.jp/home/Beowulf/koei/san5.htm https //web.archive.org/web/20021209041129/http //boat.zero.ad.jp/~zbg47859/san5top.html (文字エンコードでSHIFT-JISを選択) https //web.archive.org/web/20200117081659/http //kanemoto.mydns.jp/~shuuji/chishiki/pc98/games/data/san5.html (データ集、巨大なページなので注意)
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三國志VII / Romance of the Three Kingdoms VII コーエー 2000年2月18日 windows 三國志シリーズの第7作目。歴史SLG 移植 PS.PS2.PSP(DL配信版もあり)に移植された パワーアップキット 追加シナリオなどを加えたパワーアップキットも発売された
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86.三國志書法 自左氏、司馬遷以來,作史者皆自成一家言,非如後世官修之書也。陳壽三國志亦係私史。據晉書本傳,壽歿後,尚書郎范頵等表言壽作三國志,辭多勸戒,雖文艷不若相如,而質直過之。於是詔洛陽令,就其家寫書。可見壽修成後,始入於官也。然其體例,則已開後世國史記載之法。蓋壽修書在晉時,故於魏晉革易之處,不得不多所迴護,而魏之承漢與晉之承魏一也,既欲爲晉迴護,不得不先爲魏迴護。如魏紀書天子以公領冀州牧、爲丞相、爲魏公、爲魏王之類,一似皆出于漢帝之酬庸讓德,而非曹氏之攘之者。此例一定,則齊王芳之進司馬懿爲丞相,高貴郷公之加司馬師黄鉞,加司馬昭袞冕、赤舄、八命、九錫、封晉公、位相國,陳留王之封昭爲晉王、冕十二旒、建天子旌旗,以及禪位於司馬炎等事,自可一例敘述,不煩另改書法。此陳壽創例之本意也。其他體例亦有顯爲分別者。曹魏則立本紀,蜀、呉二主則但立傳,以魏爲正統,二國皆僭竊也。魏志稱操曰太祖,封武平侯後稱公,封魏王後稱王;曹丕受禪後稱帝。而于蜀、呉二主則直書曰劉備、曰孫權,不以鄰國待之也。蜀、呉二志,凡與曹魏相渉者,必曰曹公、曰魏文帝、曰魏明帝,以見魏非其與國也。魏書於蜀、呉二主之死與襲皆不書。如黄初二年,不書劉備稱帝。四年不書備薨,子禪即位。太和三年,不書孫權稱帝也。蜀、呉二志,則彼此互書。如呉志黄武二年,書劉備薨於白帝城。蜀志延熙十五年,呉王孫權薨。其於魏帝之死與襲,雖亦不書,而於本國之君之即位,必記明魏之年號。如蜀後主即位,書是歳魏黄初四年也。呉孫亮之即位,書是歳魏嘉平四年也。此亦何與於魏,而必係以魏年,更欲以見正統之在魏也。正統在魏,則晉之承魏爲正統,自不待言。此陳壽仕於晉,不得不尊晉也。然呉志孫權稱帝後,猶書其名,蜀志則不書名而稱先主、後主。陳壽曾仕蜀,故不忍書故主之名,以別於呉志之書權、亮、休、皓也。此又陳壽不忘舊國之微意也。(顧寧人謂劉玄德帝於蜀,謚昭烈,本可即稱其謚,而陳壽既改漢爲蜀,又不稱謚而稱先主,蓋以晉承魏紀,義無兩帝也。然其稱先主、後主以別於呉,究是用意處。) 前頁 『廿二史箚記』巻六 次頁 後漢書三國志書法不同處 86.三國志書法 三國志多迴護
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※当ページでは『三國志13』と、そのパワーアップキットについて扱う(判定は共に「なし」)。 三國志13 概要 システム 評価点 賛否両論点 問題点 総評 その後 余談 三國志13(パワーアップキット) 概要(PK) 追加要素 変更要素(PK) Switch版での独自要素 評価点(PK) 問題点(PK) 総評(PK) 余談(PK) 三國志13 【さんごくしさーてぃーん】 ジャンル 歴史シミュレーションゲーム 対応機種 Windows Vista/7/8.1/10プレイステーション3プレイステーション4Xbox One メディア 【Win】DVD-ROM【PS3/PS4/One】BD-ROM 発売・開発元 コーエーテクモゲームス 発売日 2016年1月28日 定価 パッケージ版【Win】9,800円【PS3/PS4/One】8,800円ダウンロード版【Win】8,477円【PS3/PS4】7,619円【One】7,680円(各税別) 判定 なし ポイント 久々の武将プレイ『三國志』30周年記念作品前作の下方修正をある程度改善 三國志シリーズ 概要 三國志シリーズの13作目。前作『三國志12』からおおよそ4年の歳月を隔てて製作された。 元々三國志シミュレーションの老舗である人気シリーズだが『三國志11』無印(*1)および『12』と相次いでクソゲーを連発してしまい、特に前作は登場人物大幅リストラ、あらゆる要素のカット、原理不明の魔法のような策を前提にした歴史をシミュレーションする気がない歴史シミュレーションと、とにかく評判が低く、前作のパワーアップキット発売後は音沙汰なしとなっていたため、シリーズとしては完全に終了した状態だった。 そんな中、本作は『三國志』シリーズの30周年記念作品という事で製作された(*2) ゲームの内容としては『三國志X』以来12年ぶりの全武将プレイとなる。 システム 全武将プレイ。好きな武将を主人公にしてプレイが可能。 セミリアルタイム制。前作では内政画面はターン制、戦争画面ではリアルタイム制となっていたが、本作では両方ともリアルタイム制となった。 都市マップから全体マップへの切り替えもシームレスとなり、ほぼ三國志11のような巨大な一枚マップに近いつくりとなっている。 同社の『信長の野望 創造』と同様に内政と戦争が同時に進む形となるが、戦争中は専用の画面に切り替わり采配をとる形になる(オートも可) 戦争中も時間が流れている為、全体マップで進軍していた軍勢が援軍として乱入して来たり、他勢力同士の戦争も同時進行している。 采配はいつでも中断可能。戦闘中に自勢力の都市を襲われた場合などは一時中断して対処したのち、再開する事も出来る。 任務状 本作では武将への命令に「任務状」が必要となり、勢力の君主と言えど手持の任務状は2枚と少ない。その為、一度に自由に命令できる回数は限られている。 新たに「重臣」という身分が追加された。「軍師重臣」「軍事重臣」「内政重臣」が存在し、それぞれの重臣が自身の手持の任務状を使って献策する事で、さらに多くの武将に任務を与える事が出来るようになる。 プレイヤーが重臣の場合は自身の権限の範囲で自由に、プレイヤーが上司の場合は重臣が提案した献策を承認するかどうかで命令が行われる。 重臣に任命した武将の能力が高ければ使用出来る任務状は2枚となり、多くの命令を実行できる他、重臣に任命すると特別な効果を発揮する「重臣特性」を持つ武将もいる。 また、重臣でも君主の重臣、太守の重臣、都督の重臣であるかで扱いが異なり、君主の重臣が最も権限が強く、各軍団や勢力の評定にも参加を求められる。特に君主の軍師重臣となれば、外交に関しても提案する事が出来るようになる。 都市の「太守」も必ず任命するものではなくなり、太守を任命する事で都市の権限を委任する形となった。その為、君主がいる都市にも太守を任命する事が出来、君主重臣、太守重臣がそれぞれ混在して都市に所属する武将に命令を与える事もありうる。 操作できない部分の動向に関しては「勢力評定」「軍団評定」「都市評定」といった評定で「内政充実」「軍備充実」「都市攻略」といった目標を与える事で、それに沿った行動をとらせる事が出来る。 つまり、本作は武将一人一人の行動を自分で決めるのではなく、大まかな方針を与えて後は任せるといったスタンスとなっている。 また、配下武将でプレイした場合、昇進する度に「特権」が与えられる。「特権」を使用する事で、どんなに身分が低い状態でも一度だけ国の戦争や外交を自由に口出しをする事が出来る。 戦争 先述の通り、前作から引き続いてのリアルタイム制となる。 攻撃側、守備側ともに全ての部隊を全滅させるか、本陣を陥落させるかが勝利条件となり、時間制限はない。戦争の勝敗が決まるか、主人公の部隊が戦場から退場するまで続く形となる。 時間が経過する事で溜まる「采配ゲージ」を使用して各武将が持つ戦法を発動して戦況を優位に持っていく事が可能。前作ではカットされていた火計も戦法の一つとして復活している。 前作ではカットされていた海戦の要素も復活し、戦闘時に軍勢のどちらかが水上にいた場合は海戦となる。この場合、「水練」の特技を持たない武将はみるみる士気が減っていく他、部隊の船と船をつなげて「連環」させる事で部隊の能力を上げる事が出来る。もちろん、連環中の船が火攻船を受けた場合はすべての船が炎上するというお約束のデメリットも存在する。 『三國志11』に存在した兵科適性が復活、前作では武将によって兵科が固定だったが、本作では軍勢の編成時に好きな兵科に設定する事が出来、武将によってそれぞれの兵科の得手不得手が(S~C)の四段階で表現されている。 投石車や衝車などの兵器は部隊毎に所持する形となった為、「兵器部隊」の概念はなくなった。騎兵隊で城門の前まで移動し、衝車を組み立てて門を破るという塩梅である。 内政 内政は武将にコマンドを命じる事で各都市の「農業」「商業」「文化」の三つのパラメーターを上げるという伝統的な形式に戻った。全てのパラメーターを一定の値に達する事で都市規模が拡大し、施設や都市の特性等を追加する事が出来る。 また、都市と都市の間には「集落」が存在し、軍勢で制圧するか、説破の特技を持つ武将に「懐柔」させることで支配下に置く事が出来る。支配下に置くと「人口+20000」「商業+500」といった効果が得られるので積極的に支配していきたいところしかし、軍勢を差し向けると隣接する他勢力から攻撃される事もある為、簡単にはいかないようになっている。 絆 本作の肝となる要素。他の武将と交流を繰り返す事で武将間で「絆」が結ばれる事がある。 交流を深めるには武将の仕事を手伝う、重臣に任命して献策を採用する、宴会を開くなど様々な手段が存在する。こうして他の武将との交流を深める事で互いの「親近感」を高め、主人公に対して感情を抱かせた状態で訪ねると何らかの依頼(絆イベント)を受け、それを達成する事で互いに絆を結ぶ事が出来る。 絆を結ぶと内政や戦争時などのあらゆる場面で有利な効果が得られるほか、互いの特技を伝授しあう、絆を結んだ武将ならば自拠点への異動提案が必ず通るといったメリットが多く発生する。 覚えていない特技を新たに覚えるには絆を結ぶしかない為、プレイヤーの成長にとってかなり重要となる。基本的に絆を結べば結ぶほど自武将の特技が成長し、強くなっていく。 また、絆を結んだ状態から更に内政や戦争を共にすることで絆レベルが強化され、最終的に「莫逆之友」になった状態である事をする事で同性武将ならば「義兄弟」異性ならば「結婚」を申し込む事が出来る。 ちなみに義兄弟は自分を含め4人まで、結婚は(男性武将に限り)3人まで可能。つまりシリーズで初となる重婚が可能となる。(*3)(*4)(*5)劉備が甘夫人と糜夫人を妻にしているといった事象を再現する事が可能となっている。 特定の武将達には専用の絆が存在する。劉備、関羽、張飛の「桃園の誓い」孫策、周瑜の「断金の交わり」など、三国志でお馴染みの組み合わせが多い。 能力面 各武将はそれぞれの能力値、所持戦法、重臣特性の他、「商業」「訓練」「連戦」「人徳」「一騎」といった「特技」とその特技のレベルで表現されている。 前作と同様に「魅力」のパラメーターは存在しないが、劉備には「人徳9(面識がなくとも武将が面会に応じる、登用確率上昇)」という強力な特技がある為、しっかりとした個性となっている。 英傑伝 本編とは独立したチュートリアルを兼ねたステージクリア式のキャンペーンモード。三国志演義に沿ったストーリーの中で、ゲーム内に起こるあらゆる要素を学ぶ事が出来る。 近年の作品ではチュートリアルは半ばギャグだったが、本作ではギャグ要素はなく、終始シリアスな三国志のストーリー上にてチュートリアルが展開される。 例えば「董卓によって焼かれた洛陽の都に入った孫堅を操作し、洛陽を復興させるために内政値を上げる事で都市を発展させる」他「貂蝉を操作して呂布、董卓と交流しつつ、呂布に作中索敵をかけて美女連環の計を完成させる」など、演義の名場面の再現をさせる過程で本作のあらゆるテクニックをムリなく学べる構造になっている。 それぞれのステージには「期限」や「クリア条件」「失敗条件」が設けられており、クリア不能になるとゲームオーバーとなってやり直しとなる。チュートリアルと侮るなかれ、一つでも拠点を失うと即ゲームオーバーになる「官渡死闘」や期限内に反董卓連合軍を蹴散らさなければならない「天下無双」など難易度が高いステージも存在する。 それ故チュートリアル込みとはいえどやりごたえがあり、全編をクリアするだけでも一日は軽くかかるボリュームになっている。 その他 『三國志11』に存在した有名武将の老年グラフィックが再び採用された。 『三國志11』のようにCG全体が変化するわけではなく、若年期と構図は変わらないが髭を生やしたり白髪になるといった違いとなっている。(*6)また、同社の『太閤立志伝V』のように一部の武将は出世(皇帝や都督等、武将によって異なる)する事で服装や鎧が豪華になるという「高位」のCGも存在する。 顔CGが変化する武将は『三國志11』に比べて大幅に増加しており、三国の主要武将に限らず、袁家の顔良、文醜といった将にも変化グラフィックが用意されている。 中には史実通りならば早死にする孫堅や典韋といった武将にも老年グラフィックが用意されている事も…(*7) 今作では今までのシリーズでは一貫して髭の生えてないイケメンとして登場してきた陸遜にも遂に髭が生えた(*8)。横山光輝「三国志」の陸遜に愛着がある人には念願(?)の登場かもしれない。 また、一部の武将は内政時と戦争時でCGが変化するのも本作の特徴である。荀彧等の軍師武将が戦場では鎧を着るといった変化が見られたり、許褚の「平時は大人しいが、戦場に立つと獰猛になる」といった有名な特徴が再現されている。 一方で単にポーズが変わるだけの武将が多いのも惜しい点ではある。 音楽は引き続き大塚正子氏が担当、また、記念作品という事もあり、随所に初代『三國志』のBGMのアレンジが使用されており、菅野よう子氏の名もクレジットに入っている。 CPUの勢力の拡大傾向を史実準拠にする事が出来るようになった。例えば195年のシナリオで史実準拠にすると曹操は呂布を滅ぼした後に袁紹と戦い、孫策は江東を順当に平定した後に曹操に攻撃を仕掛けるようになる。その結果、曹操が袁紹としのぎを削っている間に孫策に背後をとられてそのまま捻り潰されてしまう事も起こりうる為、史実における曹操勢力が如何に危ない状況であったかをシミュレート出来るようになった。 評価点 前作で不評あるいは賛否両論だった点を概ね払拭したこと。 前作で特に非難を浴びた武将の大幅リストラに関して、リストラ武将は概ね復活しており、武将数は700人と過去最大級。孫賁など今作がシリーズ初登場の武将や、史渙など久しぶりのシリーズ再登場となる武将など、マニアックな人選も多い。加えて「交趾」等のカットされた都市も復活しておりこちらは全60都市と初代『三國志』を抑えてシリーズ一となっている。 舌戦要素が復活。外交や評定で相手を説き伏せる事により、自分の意見を押し通す事が出来る為、再び文官の活躍の場が増えた。 先述の戦争の仕様の通り問題視されていた「武将の兵科は固定」「戦争の計略に火計すらない」「海戦もない」といった問題点もすべて解消されている。 前作で簡略され過ぎた部分が概ね復活したので『三國志11』以前のシリーズに近いボリュームとなっており、従来の作品のファンからすれば嬉しい所である。 Windows版は『信長の野望 創造 パワーアップキット』と同様にSteamのCDキーからインストールする形になった為、Steamへの登録のみでインストール後は面倒な入力やディスクを求められる事は無く、アップデートも自動で行われる為、毎日キーを入れなければならなかった『三國志12(無印版)』に比べると非常に快適となった…というよりもあちらが問題過ぎる仕様なのだが。 絆の導入により、自分以外の武将も優遇できるようになった。 全武将プレイの醍醐味である、なりきりプレイの要素として、好きな武将と関係を結べるという要素は中々に楽しく、絆を結ぶことで互いを高めあえる。また、寿命を延ばす名品を贈与した場合、その武将の寿命がしっかりと延長されるという点もシリーズ初でもある。 絆によって能力を高めやすいが、ひと手間がかかる為に『VII』等のように能力が簡単に上がりすぎてしまう事は無く、この点に関してはバランスがいい コレクションモードの充実 登場武将の能力や歴代顔グラフィックの変遷が見られたり、発生させた各種イベントの一覧など、ギャラリーモードがかなり充実している。 賛否両論点 人間ドラマを重視し過ぎてゲームが複雑化 交流を楽しめるというコンセプト自体は非常に良いのだが、そのせいで戦略シミュレーションとしてはやる事が細かかったり多過ぎるなど複雑化、更に人を選ぶ内容となってしまった。 問題点 シナリオは前作に引き続き史実年の最後のシナリオが「214年 益州平定」となっている。 三國志なのに三国が鼎立するシナリオがないという問題点が放置されている。前作は末期に登場する武将を重点的にカットしていたがためだったかもしれないが、本作ではそれらの武将もちゃんと登場するのに、あえてこの問題点を放置した事に関しては残念としか思えない。末期の武将を使いたければ後半のシナリオで粘るか仮想シナリオの「英雄集結」をプレイするしかない。 嫁が空気 女性武将との結婚は絆の一環にとどまっており、子育てや夫婦間のミニイベントと言った要素はなく、意図して一緒にしなければ空気となってしまう事が多い。 そもそも、ゲーム上に登場する女武将の大半はとある有名武将の妻であるわけで、たいていは既婚状態となっており結婚出来ない事の方が多い。結婚したければ王異といった数少ない未婚武将を探すか、女性武将が元服前のシナリオから始める必要がある。 英傑伝 「飛翔敗死」などのシナリオはナレーションだけで片づけられてしまったり、そもそも「官渡死闘」を最後に続きは有料DLCとなってしまう。一応、官渡死闘まででチュートリアルとしては完成しているのだが、三国志のストーリーとしては壮大なぶった切りで半ば体験版のような扱いである。基本無料のゲームならばともかく、本作は単独で一万円前後もする超高級品である。こういう所でケチられるのは正直な所抵抗感を否めない。 上記のシナリオと相まって三国志のゲームとしては消化不良な面が否めない。 チュートリアルとしては問題が多い。 順序の脈絡の無さが目立つ。忠実に沿って進行するという構成上、いきなり内容の変わる事が多い。 長過ぎる。遊び方を覚えてすぐ本編がプレイしたいというユーザーからは不評。 せめて「従来のような遊び方を覚えるための専用シナリオ」と「ストーリーに沿ったショートシナリオ」とで分けておけば大分違ったと思われる。 戦争の問題点 ひたすら単調である。侵入できない山以外に地形に主だった特長がなく、防御効果が得られる地形や伏兵が行える森といった要素もない。実質広いマップ上にいる部隊を動かして殴るだけとなっている。 他に戦術的に出来る事と言えばマップ上に点在する陣を落として敵の士気を下げるぐらいであり、あまり練られていない。 全国一枚マップならともかく、専用のマップで戦うのだからこういった点を作り込めればより評価の高い作品になったと思われる。 また、マップの種類も少なく、使いまわしの城や戦場で戦う事が多い。 前作から部隊の視界の概念が廃止され、さらには敵軍の移動経路まで見えるようになった為、難易度が落ちた。一応、移動経路に関しては見えないように設定する事も出来る。 多数の武将による包囲攻撃が強く、部隊複数で囲むと兵力が数倍ある敵でもあっという間に士気が激減して倒してしまう。寡兵で大軍を破るというのは戦争の醍醐味ではあるが、複数の部隊で突出した1部隊を囲んで殴るだけで大体OKというのはいささか問題。 CPUの倒し方がわかれば、自兵力の何倍もの部隊でもほとんど損害なく、何度も蹴散らしながら行軍する事も可能。 一騎打ちの頻度が多く、自勢力の他武将が一騎打ちになった際はわざわざ観戦しなければインチキ判定で負ける事が非常に多く理不尽になっている。例えば自勢力の関羽(武力103)対麴義(武力77)といった組み合わせでも観戦しなければ、麴義が大勝を収めるといったあり得ない事が普通に起こる。 討死も多めで(設定でなしにも出来る)一騎打ちをパスしていたらいつの間にか同僚が死んでいる事も多々ある。 また「戦争中に倒した武将がその戦闘中に再出撃」してくることが非常に多い。つまりは「部隊が壊滅してもに捕縛されずに所属都市に撤退、再出撃」という工程を踏まれてしまうので兵数が多い都市を攻める場合は際限なく同じ武将が出撃してくる。城へ向かうまでの道中でも何度も襲われ、攻城中もしかり、一つの城を落とすのにわんこそばのように湧き出る敵部隊を相手にせねばならず、戦争の単調さも相まって非常に疲れる。 一応、自勢力でも戦闘の采配を中断する事でマップに戻り、出撃元の都市から再度出撃させることでCPUと同じ事が出来るが、人がやると非常に手間である。 戦争に勝った後に全体マップに戻ると例によって再出撃中の部隊が目の前に迫っている事がザラなのでまた即座に戦争マップに舞い戻る事になる。一応、オートバトルはあるが損害が大きくなってしまう。 戦闘における兵力の減少にも問題があり、攻撃時に大半の兵士が戦死せずに負傷兵に留まる。10,000の損害を与えたとしても8,000程は負傷兵として生き残っており、すぐに回復してしまう。その為、一大決戦で相手の兵力をボロボロにしたと思いきや、あっという間に復活して、結果として先述のわんこ武将と相まって永遠に敵が湧き出てくるという悪循環に陥る。特に大勢力と戦いで顕著。 アップデートにより、負傷兵の回復速度を抑える事が可能となったがそれでも回復速度が早いと感じられることがある他、武将の再出撃は抑えられない為に対処がしんどいことには変わりはない。 一度に戦闘に参加できるのは10部隊までという制限 ゲームの進行はほぼリアルタイムであり、制限は少ないのだが、戦闘面に関してのみ、「一度に戦闘に参加できるのは互いに10部隊まで」という制限がかかる。10部隊以上の軍勢で攻めた場合、一部の武将は待機状態となり、部隊が壊滅する度に参戦していくという形となっている。 しかしこの仕様に問題点が多く、戦闘に参加する部隊を選べなかったり、援軍を大量に派遣したとしても、壊滅寸前の部隊が多数生き残っていた場合はわずかにしか参戦できず、大軍を派遣したのに劣勢を覆しづらい。その上、すでにいる部隊を退却させる度に全部隊の士気が大きく下がってしまうというデメリットもついて回る。 特に大勢力となると一つの都市の防衛に30部隊以上の武将を参加させるので1部隊倒す度に待機武将が援軍として1部隊ずつ参戦してくるので援軍の演出と相まってテンポが悪い。 さらに問題になるのは攻城戦で本陣を落として勝利した直後であり、この際、都市に待機していた敵部隊はそっくり残っている為に即座に野戦に戻される上に、その交戦中に落としたはずの都市が敵の待機部隊に襲撃されて落城という事がザラに起こる。都市を落とした直後に武将を配置する事や、都市を攻略した直後に軍勢を解散させるのは自殺行為ともいえる。 細かい所で操作性が悪い 絆武将の管理画面は面識武将の数が増えてくると画面中が埋まってしまい、非常に見づらい。検索機能もあるが煩雑であり、リストから探した方が早い。 戦闘中の部隊の一斉選択はボタンを押しつつ範囲を選択しなければならなかったり、ほとんど意味が同じである移動と攻撃のコマンドがわけられていたりしている。 都市の中にいて、別の都市に行きたい場合も主人公のいる都市にフォーカスを合わせて城門から律儀に出なければならないので手間となっている。行きたい都市を選択して直接移動するという項目が欲しい所。 「部隊の兵糧補給」「都市の施設選択」などの設定がデフォルトではすべて手動となっており、非常に面倒くさくなっている。こういった設定を補助する項目が存在する事に関してはアナウンスがないため、設定項目をよくみて調整するしかない。 全体マップで多数の部隊同士がぶつかり合っている箇所で互いに総兵力が表示されない為、状況をつかみづらい。 太守や重臣達が次々に所属都市の武将に命令を与えていく為、武将が仕事で不在になっている事が多く、交友の障害となっている。この際にステータスは不在としか表示されないのでいつ戻ってくるかがわからない。 AIは積極的に登用を行うので戦争後の捕虜の登用が劇的に楽になったのはよいが、都市の収入を度外視して登用を行う為、英雄集結シナリオを討死になしでプレイした場合などに次々と武将を登用されて財政難に陥る事が多々ある上に禁止も出来ない。 シナリオ開始時のオープニングをスキップできない。 歴史イベントによる大幅な版図の変更は相変わらず。 『X』『12』では歴史イベントが発生すると強制的に勢力の版図が変わってしまう事が不評だったが、本作でも引き続き同じことが起こっている。 一応、前作と同じく自分が主人公の場合は選択肢によって回避できるので武将の戦死イベントを起こさないでプレイする事も可能。 気になる場合は歴史イベントを「発生しない」設定でプレイするしかない。 在野プレイが暇 在野の身分の内は全武将プレイ初出の『三國志VII』と同じように、放浪するか登用される(or 旗揚げ)しかする事がない。『VIII』や『X』に存在した「放浪軍」の概念もないので在野武将同士で集ったり私兵を集めるという事は出来ない。 仇敵システムの問題点 武将を討ち取ったり処断するなどして殺害すると、その武将の絆武将が殺害した武将を仇敵と見なすというもの。シナリオによっては孫兄弟(黄租)や馬超(曹操)のように最初から仇敵が存在する場合もある。 仇敵と見なした武将と戦場で遭遇した場合、その武将に向けて脇目も振らずに突撃してくる。籠城戦だろうが構わず突っ込んでくるため、強力な武将を相手にする場合はあえて仇敵になった方が有利になる。 一応、その武将が絶対に登用に応じなくなったり、暗殺者を差し向けられるというったデメリットも存在する。 プレイヤー武将が絆武将を殺害された場合は相手を仇敵とするか選択できるが、プレイヤーの場合でも上記の仕様は変わらず、操作不能、戦法使用不可の状態で仇敵武将に突っ込んでいく。当然ながら大抵は袋叩きにされる。このため、あえて相手を仇敵するメリットがほぼ存在せず、恨みを忘れてしまった方が良いということになってしまう。 仇敵は一人の武将につき一人までしか設定されず、仇敵が存在する状態でさらに絆武将を殺害された場合、殺害した武将を新たな仇敵とし、前の仇敵は仇敵でなくなる。ついさっきまで恨みを晴らすと息巻いていた相手と普通に交流が可能になってしまう。 総評 前作の評判の悪さから期待値は低かったが、カットされた要素の復活や積極的なアップデートも相まって、発売当初は若干怪しかった評価も持ち直し、三作連続でクソゲー評価を受けるという事態は免れた。とはいえ、まだまだ問題点が目立つ部分もあるので良作と言い切ることも出来ない作品である。 その後 2017年2月26日にパワーアップキットが発売された。 余談 Win版では復刻版の『三國志』が同梱されており、プレイ可能となっている。 中国のドラマ『三国志 Three Kingdoms』とタイアップを行っており、ドラマ版の顔グラが配信されたほか、本作の諸葛亮のボイスはドラマ版吹替と同じく堀内賢雄が演じている。 ちなみに曹操役はかつて日本テレビ系列で放送されたスペシャルアニメで劉備を、『三国志大戦』で孫策を演じた事がある井上和彦氏。(Twitterより) 三國志13(パワーアップキット) 対応機種 Windows 7/8.1/10プレイステーション3プレイステーション4Xbox OneNintendo Switchプレイステーション・ヴィータ #amazon plugin Error amazonは1ページに5つまでしか使えません。別ページでご利用ください。 メディア 【Win】DVD-ROM【PS3/PS4/One】BD-ROM【PSV】PlayStation Vita カード【Switch】ゲームカード 発売・開発元 コーエーテクモゲームス 発売日 【Win】2017年2月16日【Switch】2017年3月30日【PSV】2017年5月25日 定価 パッケージ版【Win】11,880円【PS3/PS4/One/Switch】10,780円【PSV】9,680円(全て税込) 判定 なし ポイント シリーズ最高のパワーアップ三國立志伝のひな型Switch版は追加要素あり 概要(PK) もはや恒例である『三國志13』のパワーアップキット。無印の内容に大幅にメスを入れ、かなりの変更点が見られる作品となった。 無印コンシューマ版でもダウンロードコンテンツでパワーアップキット単体版を購入して適用可能。 適用済み版タイトルは『三國志13 with パワーアップキット』となっている。 追加要素 同志が組めるようになった。 同勢力内(自身が在野の場合は在野武将)で自分より低い身分である絆武将を「同志枠」に編入する事で同志として扱う事が出来るようになった。常に自分と行動を共にする武将であり、以下の利点が得られる。 必ず自分と同じ都市に所属されるのため、太守プレイなどで君主から異動させられる事がなくなる。また、自分が下野した際等も必ず行動を共にしてくれる。 他勢力への裏切ったり、寝返る事が無くなる。この為、たとえ呂布等のような裏切りやすい武将であっても同志に組み込むことで義兄弟にしなくても他勢力からの引き抜きを防ぐことができる。 同志用の任務状を使って自由に命令をする事が出来る。自分の代わりに仕事をしてもらうといった事が出来る。 新たに追加された「本拠」に滞在する為、訪問しやすくなり、さらには養子(養女)を結婚相手として紹介してくれることもある。 戦闘においても同志の部隊の操作を任せてもらえるため、手柄を立てやすい。優秀な同志の場合は主人公が空気になりかねないが… 同志に編入する事で互いの能力値に補正がかかる。 自分から別の都市へ移動させた場合や、戦争で捕虜になる、または自分よりも身分が高くなった場合などは解除されてしまう事もある。 シナリオ1の劉備はイベントで君主になってしまう為、関羽や張飛でプレイしていた場合、同志にしていても外れてしまう。 夫婦の場合は同志枠を消費しない専用の同志枠に編入される為、無印では空気だった配偶者の影響が大きくなった。序盤に枠を消費せずに同志として働いてくれるので心強い。 絆武将と主人公の知己である武将に親書で関係を取り持つ事が可能となり、絆を結ばせる事も出来るようになった。互いに絆で結ばれた武将は、片方の絆武将が同志にいるという条件で自分の同志に誘う事が出来る。たとえば、諸葛亮を同志にした場合、諸葛亮の絆武将(夫婦)である黄月英も同志に誘う事が可能となる。絆武将の子も親子の絆で結ばれている為、親子揃って同志にする事も可能。このため、親書で絆を結ばせることで同志を増やすための交友の手間を省く事が出来る。 かなり便利な要素ではあるが、同志枠には限りがあり、拡張にはかなりの時間と金が必要になる他、同志を多数集う事で1都市に武将が集中する為、財源が圧迫されるという弊害も起こる。 二世武将育成 結婚後に配偶者に訪問する事で一定の確率で子供が出来るようになり、自身の後継者にする事が出来る。 配偶者一人につき、二人まで子供を作る事が出来るので、最大6人もの後継者を作る事が可能。史実の子武将はカウントされないので曹操など子が多い武将で、新たに子を作ると後継者の数がとんでもない事になる。 子が生まれた後は本拠に帰る度に様子を確認したり、育成方針を定めて育成していく。あまり育成に携わらないと有名武将の子と言えどボンクラになってしまうことも多い。 同志から養女(養子)を配偶者に貰う事が出来る為、無印に比べて格段に結婚しやすくなった。また養子は養父(養母)の能力の影響を受けるので、名将から養子を貰う事で能力の高い後継者を作るといった事も可能。 威名の導入 わかりやすく言えばRPGにおける職業(クラス)とスキルのようなものである。「将軍」「武官」「官吏」「軍師」「侠客」「商人」の系統があり、武将はそれぞれの理想威名に従って威名を名乗る。 それぞれの系統に複数の威名が存在し、条件を満たす事で上位の威名を名乗る事が出来る。上位の威名になるにつれて複数の威名へ枝分かれしていく。威名によって専用のコマンドが使えるようになったり、私兵を持つといった特殊効果が得られるようになり、更には条件さえ整えば変更も自由である。(一度名乗った威名は90日間名乗れないという制限はある) 例を挙げるのならば『聖剣伝説3』のクラスチェンジのツリーであり、同じ系統(キャラ)でも名乗る威名(クラス)によっては出来る事が全く異なるという点も同じであり、プレイの幅が広がった。 「侠客」と「商人」は在野武将専用の威名であり、在野武将における新たなプレイのためのものとなっている。とくに侠客の系統は「大侠客」の他に「賊将」や「刺客」といった威名が存在する為、同じ系統でも特に振れ幅が大きい。 NPCも時間の経過により上位の威名を名乗るようになり、君主の場合は威名に応じた「君令」の効果が発動し、勢力の収入や内政上昇値、部隊の能力などに補正がかかるようになった。この為、時間をかけていると威名の上昇によって補正が掛かる為に歯ごたえが感じられるようになった。また、武将によっては専用の威名があり「君令」も専用のものとなり、それぞれの君主の個性が出やすくなっている。後半のシナリオになるまで弱小勢力である劉備も「人口増加・特大、傷兵回復・大」という専用の補正がかかる為、生き延びやすくなっている。 戦術の導入 戦争中のマップが拡大され、あらゆる場所に「戦術拠点」が追加された。部隊を向けることで制圧する事が出来、そこにあらかじめ設置した「戦術」を任意のタイミングで発動させる事が出来る。 「戦術」は拠点範囲内の槍兵を一時的に強化する「襲撃槍」、一定時間後に「落石罠」を発動する、範囲内にいる部隊の負傷兵を回復させる「医療陣」等の様々な効果を持つ。 戦術拠点は部隊がいない状態で接触する事で制圧が開始されるので、敵が戦術を発動させた、あるいは発動準備が始まった後でもその拠点を制圧し返す事で発動を止める事も出来る。 「戦術」の配置は戦争の軍議で行われる。参軍に命じた武将によって提案がなされ、総大将ならば採決するか自分で決めるかを選ぶ事が出来る。 「戦術」の種類は参加している武将の威名によるため、様々な威名の武将を参加せると使用できる戦術が増加する。 戦術を設置した拠点に敵を誘い込んで叩く、城門を守る際に足止めをかけるなど、単調だった戦闘シーンに深みが出た。 城塞の導入 無印における集落や港(要衝)に防衛施設を築く事が出来るようになった。城塞は一定の防御度を持つほか、城塞の上で一定期間待機する事で布陣状態となり、防衛戦で有利になる。 要衝によってレベルが設定されており、レベルに応じた施設を作る事が出来る。負傷兵を回復させる「療養舎」や士気を素早く回復する「軍楽台」兵糧を補充できる「兵糧庫」等、攻略の鍵となる効果が得られるのでかなり重要 城塞を使う事で防衛に有利になれる為、要衝の奪い合いがより激しくなった。 在野武将によるプレイ 威名で軽く触れたが、在野武将が「侠客」ないし「商人」の威名を名乗る事でそれぞれの生き方が出来るようになった。この際、ゲームのクリア条件も全国統一ではなく、各威名に定められた目的を果たす事でゲームクリアとなる。 「侠客」や「賊」は『VIII』や『X』でいう「放浪軍」に近く、私兵と同志を率いて大陸各地の武名依頼を達成して「武名」を一定の値まであげる事を目指す。 同様に「暗殺者」ならば武将を暗殺して「風聞」を高める事で、「商人」ならば様々な手段で大金を稼ぐことでクリアとなる。 在野武将の場合は配下を持てないので必然的に同志が配下扱いとなる。なので同志枠や同志の確保が仕官武将よりも殊更重要となる。 商人は名品や兵糧を集めて高値で売りつけて資金を稼ぐほか、勢力へ介入する事が出来る。例えば贔屓の勢力へ一年間、投資する事で物資や兵力を増やす事が出来、一年後にその勢力がうまく領土を拡大していれば利子を含めた返済を受ける事が出来る。なので成長しそうな勢力を見定めてお金を投資するというそれまでのシリーズにはない遊び方が出来る。 「暗殺者」を除き、威名が高まるにつれて勢力へ介入出来るコマンドが使えるようになり、勢力間の戦争や同盟に口出しをするなどといった歴史を裏から操るという事も出来る。 シナリオ、史実武将、歴史イベントの追加 史実シナリオは3本、仮想シナリオが1本追加された。 特に後期のシナリオである227年「出師の表」が追加されたため、三国鼎立後のシナリオがプレイできるようになったのは大きい。 しかし、それでも孔明死後のシナリオはない為、三国志末期のファンには応えきれていないとも… 仮想シナリオを何個も入れる余裕があるならそちらを優先すべきでは?という意見も少なくない。 武将数はマイナーな武将を含め100人増加し、800人の大台に乗った。シリーズ最大級の規模であり、無印では『12』の流用であった一部の武将のCGも新規描きおろしとなっている。魏末期に活躍した「竹林の七賢」は、過去のシリーズでは演義でも出番がある王戎のみの登場だったが(*9)、知名度の高い阮籍、嵆康が追加された。 「十面埋伏の計」などムービーを交えた歴史イベントも多数追加されている。 災害の追加 「疫病」「洪水」「いなご」「豊作」の4つのイベントが発生するようになった。初代からある災害がパワーアップキットで追加される新要素というのは少々問題ではあるが、災害によって米相場が著しく変動する為、商人プレイの場合は目の離せない要素でもある。 編集機能の強化 シリーズでは初となる「イベントの作成」機能が搭載された。 新たに歴史イベントを作ったり、確率で発生する反乱イベントなどを作ってバランス調整を行う等、様々なイベントを登録する事が出来る。 発生条件や結果はかなり細かく、また選択肢を交える事も出来るので自由度はそれなりに高い。 既存の「戦法」をベースに新しい戦法を作成できるようになった。 効果の種類を変更する事は出来ないが、名前や威力や持続時間といったパラメーターを変更する事が出来るので、オリジナルの戦法を新たに作る事が出来、登録武将や史実武将に持たせる事が出来る。 チュートリアルの追加 『三國志13』にチュートリアルも兼ねて収録されている「英傑伝」に加えて、PK版では「英傑伝・外伝」も追加された。 趙雲が主人公の章ではなんと夏侯蘭が相棒として登場する(*10)など、意外な会話を楽しむことができる。 変更要素(PK) バランスの調整 全体的に部隊の攻撃力が抑えられ、関や都市の門などが強固になった。 行軍の際に部隊全体の士気が低下するようになった。なので遠方からの援軍は士気が低くてどんなに大軍でも役にたたないために遠征の難易度が上がった。これにより城塞を活用する必要が出てきたリ、都市間の街道が長い巴蜀の地が中原に比べて防衛しやすいといった地の利が表現されるようになった。戦闘させずに待機させる事で士気を回復できるが、その間に城塞に布陣されたり、攻撃を仕掛けられるなどのリスクも出てくる。 君主のAIが賢くなった コーエーテクモ製の全武将プレイゲームにありがちな、仕える君主がバカすぎて苦痛という点にメスが入り、それなりに賢くなった。 無印では敵に攻められた際は棒立ちだったが、PKでは自ら積極的に防衛をするようになった他、主人公が攻めている場所に対して援軍を派遣して手助けをしてくれる事もある。 相変わらず攻撃中の敵勢力と勝手に停戦するなどの暴走はあるが、一品官になると年に一度、「特権」が得られる為、勢力の外交及び戦争に関しても口出しができる。その為、「君主があほやから統一が出来へん」という事は少なくなり、プレイしやすくなっている。 一騎打ちと舌戦の仕様が変更 一騎打ちは闘志メーターを溜めてコマンドを入れるのではなく、あらかじめ手持のコマンドを入れて一度に進行する形となった。 相手と実力差がある場合、相手の手札が見える事がある為、優位に立てるが、相手からも選択した札の裏を悉く書かれる事もある。 舌戦は『三國志11』と同様に一合ごとに有利となる話題が切り替わる方針へと変わった。能力に応じて初期の手札の数が変わる。 仕様の改善 「出兵」コマンドの追加。出陣とは異なり、特定の拠点に対して複数の都市から一斉に軍勢を向かわせる事が出来る為、援軍や総力戦の際の出陣の手間が省かれるようになった。 君主が配下に地位を譲渡したり、都督が所有する拠点の変更を提案する事が可能になった。 一度見たシナリオオープニングはスキップが可能になった。 Switch版での独自要素 モーションIRカメラを用いた新武将作成機能 対象物の形状や質感によって様々な武将が作成できるという機能。 タッチスクリーンを活かした直感操作 テーブルモードと携帯モードでのみ使用可能。タッチスクリーンに触れることで、画面のズームイン・ズームアウトや、部隊移動などが直感操作できる。 評価点(PK) 追加要素は概ね成功している。 威名によって「一騎打ちに明け暮れる武官」「怜悧狡猾に他国の将を貶める軍師」「私兵で都市兵力を賄いながら弱小勢力を守る」といったプレイが出来るようになり、プレイのボリュームが大幅にアップし、自分の好きなように活躍出来るようになった。また、威名によってエンディングの内容も変わる為、繰り返しのプレイにも向いている。 同志の導入によって自分の腹心を作る楽しみが出来た。無印では固い絆で結ばれておきながら下野してもついてこなかった関羽や張飛もちゃんとついてきてくれるようになった。 戦術もリアルタイムに発動する為に使い時を図る楽しさがあり、ようやくリアルタイム戦闘にする意味が出てきた。 イベント作成や戦法登録によって登録武将にも十分な個性を与えられるようになった。 登録武将がからむ歴史イベントを作ったり、登録武将専用の戦法を作れるため、今までのシリーズ以上にオリジナルの武将に個性を持たせる事が出来る。PC版ならば顔CGも思いのまま 問題点(PK) 在野プレイが練り込み不足 侠客、賊は基本的にモブの賊や一般市民を相手に戦う事になるので単調なプレイになりがち、特定の勢力を畏怖させたり敵対されたりする事はあるものの、イベントが少ないので、敵対された所でさして困るわけでもない。一応、勢力が支配する都市を襲って空白地に解放する事も出来るが、解放した所であまり旨味がないため、ゲームの大半は各国の群雄が割拠する裏で賊をいびるだけという地味なプレイになる。 侠客プレイ時は同志が皆、侠客系の威名を名乗る為に戦術が少なくなり、戦闘が単調化してしまうという問題点もはらんでいる。 暗殺者になると任務状が一切なくなるので、今作の肝である絆や同志といった様々な要素が死んでしまう。さらにそれまでに集めた私兵も解散してしまうため、侠客や賊に戻る場合はまた私兵を1から集めなければならない。 特殊なプレイを強いられるのが悪いわけではないのだが、出来る事は「段取りを取る」「武将を暗殺する」のたった二つであり、さすがに単調すぎる。また、さしたる理由もなく武将をひたすら暗殺していくというのも不自然である。暗殺を成功させても風聞があがる以外の報酬がない上に、襲撃の際の一騎打ちに負けるとそのまま殺されるのでリスクを冒してまでやる意義がわからない。誰かから依頼を受けたり、成功によって報酬を手に入れる、場合によっては依頼人を裏切るぐらいの選択肢は持たせてほしかったところ。 見方によっては、滅ぼされた勢力の残党や遺児が仇討ちを狙う、といったロールプレイをプレイヤーの側で行いやすいとも言える。実際に公式で配布されているサンプルイベントには、「呂布が曹操に滅ぼされた後、その娘が父の形見である方天画戟を託されて打倒曹操を誓う」という暗殺プレイにうってつけのものが存在する。 大金を払う事で段取りを一度に済ませる要素があるが、暗殺自身の報酬がないために金銭を稼ぐのが至難の業となっているので尚更である。一応、賊時代に金を稼いでおくといった手段も取れるが、使い切ったらそれまでである。 暗殺手段は一騎打ちに勝利する事のみ。そのため対象の屋敷に侵入して暗殺に及んだのに、わざわざ荒野に移動し、互いに騎乗して武器を持っての決闘という不自然な状況になってしまう。 さらには襲撃対象の前には前座と闘わなければならない。相手が君主や太守の場合はその都市の武将が出てくるが、一般武将を相手にした場合でも、武力90といったそこらへんの猛将よりも強い兵士が出てくる。前座との戦いで減った体力は回復しないため暗殺の難易度が跳ね上がっており、一騎打ちが強い武将以外には全く向かない。こちらも一騎打ち以外の手段を用意できればプレイに幅が広がるのだが…。 また、暗殺自身を在野専用のコマンドではなく、仕官武将でも出来るようにしてほしいという声もあり、三国志の物語でも曹操を暗殺しようとした董承、張飛を暗殺した范彊、張達等の例があるので、原作再現の意味でも暗殺が在野専用という事に疑問点があがる。 NPCの設定もガバガバであり、商人プレイで出会う浮浪者(知力5)が 都市の収支ほどの金 を支払ってくるなんてことがザラに起きる。 もはや浮浪者ではない 。 結婚相手としての武将の養子の登場をOFFに出来ない 親密度が上がりいざ結婚しようと武将を訪問したら先に養子を差し出されるという事態が多々起きる。これでは興醒めである。 変更された一騎打ち 一騎打ちはルールの変更により、テンポは改善されたものの、相手の手札を予測しづらくなり理不尽感が増してしまった。 「防御」中に「崩し」を受けるとダメージを受けて次のターンも棒立ちになってしまうが、「攻撃」を「防御」されてもダメージが通らずデメリットが見合っていない(*11)といった不平等なじゃんけんである為、確実にわかる手札以外にはひたすら攻撃をする方がよいという微妙なシステム。 威名関連 威名を変更するとそれまでの威名の要素が引き継がれない。私兵を雇った状態で私兵が使えない威名に変更するとすべて解散されてしまう等。特に在野武将から勢力に仕官した場合は威名の系統を変える必要がある為、この問題にあたりやすい。 細かなバグ・不具合の存在。 PC版は動作が不安定。 無印が問題なく動くPCでも、パワーアップキットでは動作が不安定になる事が多く、設定を下げる等の手段が必要になる場合がある。 威名変更画面が開けない、シナリオが始まらない、強制終了が多い、セーブしようとするとフリーズ…といった無視できない問題点が多い。 一方のコンシューマ版に関しても、PC版とは違い重大なバグは確認されていないものの、細かな不具合が皆無というわけではない。 例えばPS3版では過度に編集機能を使い過ぎると戦闘中に処理落ちやカーソルが消える現象が起こりやすかったり(特に海戦では開始から終了まで常時処理落ち状態になる)、登録武将を重臣に任命すると進行中にしばしばプチフリが起きたり等、少なくともプレイ中にストレスが溜まるような不具合が多い。 もっとも、PS3版では無印の地点でも細かな不具合が多かった上、また本作に限らずコーエーの末期PS3ソフトはPS4とのマルチで展開するにあたってその多くはPS4準拠のゲームエンジンに仕上げられている為、ハードスペックの関係上今後アプデによる改善を重ねても不具合の完治は困難であるのは仕方がないともいうべきか。 Switchでは特定の状況でエラー落ちが発生することがある。特にエンディングに入った直後はかなり落ちやすい。 同じイベントが起こりやすい 増加はされたものの台詞やイベントパターンが少なく、クリアまでに何十、何百と同じセリフやイベントを見る事になる。 ルールが複雑怪奇になっている部分もある 元々が個人を重視したゲーム内容というのもあるが、様々な要素が入った結果説明不足でわかりづらくなった部分も増えた。舌戦などもチュートリアルこそあるが初見ではルールがわかりづらい。 英傑伝の構成も変わっていないので、相変わらずチュートリアルとしては優しくない仕様。 未だに改善されていない無印の不満点 部隊数10人制限や、倒してもひたすら沸き続けるわんこ武将、負傷兵が多すぎるといった無印の大きな不満点は改善されていない。 総評(PK) いつものコーエー商法ではあるが『信長の野望 創造』と同じく、旧作以上に無印との落差が激しく、別のゲームと言えるほど劇的なパワーアップを遂げたといえる。 無印の不満点をある程度改善しつつ、威名の導入によってシリーズでは初となる中華統一以外のクリア方法など、画期的な部分も見られる。 在野武将プレイに練り込み不足な部分も見られるが、同志と共に思うように三国志の時代で活躍出来るという点においては、全武将プレイが出来るシリーズの中でも屈指の良作に入り、 この路線をさらに洗練する事が出来れば、今も根強いファンを持つ同社の『太閤立志伝V』の後釜を担いうるだろう。 余談(PK) Win版予約特典 シブサワ・コウ35周年として、コーエー(の最初の名前である光栄マイコンシステム)のゲーム第1作目である『川中島の合戦』のリメイクが付属していた。
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このページでは『三國志III』(良作)と『三國志DS』(判定なし)を紹介する。 三國志III 概要 前作からの改良・変更点・評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 三國志DS 概要(DS) 追加・変更点 評価点(DS) 問題点(DS) 総評(DS) 三國志III 【さんごくしすりー】 ジャンル 歴史シミュレーション 対応機種 PC-9801、FM TOWNS、X68000、スーパーファミコン、メガドライブ、メガCD、PCエンジン スーパーCD-ROM2、プレイステーション、Windows 95~XP、Macintosh 発売・開発元 光栄 発売日 【PC98】1992年2月20日【FM TOWNS】1992年6月1日【X68000】1992年6月17日【SFC/MD】1992年11月8日【MCD】1993年4月23日【PCE】1993年10月1日【PS】2002年2月22日 定価 14,800円(税別) 判定 良作 三國志シリーズ 概要 『三國志』シリーズの3作目。 それまでのシリーズと同様に、三國志の君主の一人になって中国全土、全46都市の統一を目指すことが目標。 シナリオは6つ(カッコ内はゲーム機版のシナリオ名) 189年 霊帝没し董卓の暴政極まる(反董卓連合軍の結成) 194年 天下乱れ群雄全土に割拠す(群雄割拠、乱世再び) 201年 劉備雌伏し、新野に借城す(曹孟徳、覇道を往く) 208年 臥龍中原に舞い天下を望む(知謀の人、諸葛孔明) 221年 孫権独立し三国の鼎立成る(劉玄徳、蜀漢を建国) 235年 姜維、亡き孔明の志を継ぐ(三国鼎立崩壊の予兆) メガ-CD版、PCエンジン版では、次のシナリオが追加された。0. 184年 黄巾の乱 前作からの改良・変更点・評価点 「知力」と「政治」のデータが分割 謀略に秀でた武将と、内政に優れる武将との差別化がなされた。 「武力」と「陸軍指揮」「水軍指揮」のデータが分割。 「指揮」は武将が持てる兵数に影響し、兵数が多ければ攻撃力も高い。これにより、武勇は持ち得ないが用兵に優れた智将という個性も作られた。 なお「陸軍指揮」「水軍指揮」は今作のみのステータス。『IV』以降ではそれらは「統率」に統合され、水戦に優れた武将たちは別の形で表現されている。 もっともそのせいで「武力」の意味が弱くなった面もある。一騎討ちでも明らかに勝てるほどだと敵が受けてくれないし。 武将に対し、軍師・将軍・文官・武官という4つの身分が与えられるようになった(*1)。それぞれ可能なコマンドが異なる。 とはいえ基本的にはどの武将も好きな命令を実行させられるので、窮屈さを感じさせないシステムである。 武官は内政が不可、文官は兵士を持てず軍事が不可と制約は多そうに見えるが、武官と文官はほぼ無制限に入れ替えが可能。 文官・武官はコマンドに制約がある代わり、内政・訓練・戦争準備(兵士士気を高める)・情報コマンドは最大6ヶ月間、捜索コマンドは最大2ヶ月間継続して出すことができる。同じ能力値なら、長期間従事させた方が効率が良くなる仕組み。 故に、軍師・将軍の資格があっても、敢えて文官・武官として使うメリットもあるわけである。 また、毎月同じコマンドを入力する手間がかからないという事でもある。 PC版のみ、将軍には二文字まで命名することができる。命名の有無や内容でパラメータの変化などはない。 王平に「牙門将軍」や関羽に「偏将軍」や「五虎将軍」と命名する、などといった楽しみ方ができる。 新君主・新武将システムの発展 今作から、事前にキャラを作成しておき、ゲーム開始時にそれらを登場させるか否かを選ぶ、という形式になった。 これによりかなり多数の新武将を登場させることができるようになった。 今作以降、これが新武将の扱いのスタンダードとなる。 一騎打ちの強化 前作では一騎打ちは戦争開始時に一度だけ行う形だったが、戦闘中のコマンドに変更され、いつでも行うことが出来るようになった。 一騎打ちを断られると、しかけた武将の体力が減るが、相手の士気も減らす効果がある他、仕掛けられた武将の性格によっては勝手に受ける場合もある。 前作の一騎打ちの演出は部隊が攻撃しあうだけで非常に簡素なものではあったが、本作では実際に馬に乗った武将同士が斬り合うアニメーションが用意され、前作より大幅に雰囲気は増した。 アニメ自体は簡素だが戦闘中に発する武将のセリフはバリエーション豊富であり、ワンパターン感は感じさせない。 時折、必殺技を繰り出して(*2)勝負をひっくり返したり、武将同士に武力差がありすぎる場合は一撃で屠られたり、討ち死にする場合もある。 戦争の強化 「五丈原」「赤壁」等の古戦場の概念が追加され、都市と都市の間に古戦場がある場合は、古戦場を支配しなければ相手の都市を攻める事が出来ない。そのため、シリーズで初めて野戦や水戦の概念が登場した。 兵装を買う事で「騎兵」「弩兵」「強弩兵」を編成する事が出来るようになった。シリーズで初めて遠距離攻撃の概念が追加された。 戦場は「昼夜の概念」や「霧や豪雨の天候」が追加され、視野が狭くなる事により戦場での索敵要素が強化された。 戦場で行えるコマンドも増加し、「同士討ち」や「偽伝」などの計略が増えた他、戦闘開始時に「落とし穴」を掘ることが出来るようになった。 シナリオに諸葛亮死後の時代が初めて登場。武将数も531人と大幅に増加(*3)。 『I』、『II』、そして本作と武将数は増加の一途をたどったが、次作でいったん整理されることになる。そのため、本作のみ登場した武将は多い。 曹芳、曹髦、曹奐、孫休、孫皓(孫晧)が追加され、三国の皇帝がシリーズで初めて勢揃いした。 ただし末期の武将はまだ少なく、攻略に時間がかかると武将が足りずに詰むこともある。 羊祜は追加されたが杜預は登場しないなど、末期武将の追加は道半ば。 戦略時の計略対象の変更 前作では、計略を仕掛けることができるのは本国のみである代わり、中国全土に仕掛けることができた。本作では、本国以外でも計略が可能になり、代わりに隣接都市のみが対象になるよう変更された。 AIの進歩 『II』と違って戦闘をAIに任せてもそこまで馬鹿な行動はとらなくなった。 AIに任せても中国統一を達成する勢力が出るようになった。ただし、前作ほど空白都市の占領を優先しないため、空白都市を埋めれば終わりにもかかわらず、空白都市を放置して武将切れゲームオーバーになることも多い。 しかし、前線と後方の区別は前作より劣っている。具体的には、他国と隣接していない安全地帯に、数十人(後述するDSリメイクでは100人を超えることも)の武将と数十万の軍勢が駐屯し、最前線が手薄になっている。 また、バグか仕様か不明だが、AI担当国(プレイヤー委任国含む)で兵士の再編成を実行すると、兵士が増殖することがある。増殖はその都市の武将数が多いほど起こりやすいので、初期段階で1国に大量に武将を抱える君主(189年シナリオの袁紹など)はいつの間にか大軍を抱えていることがある。増殖した兵士は、訓練度・士気は元のまま引き継ぐのでかなり凶悪。 しかし兵士が増えすぎて資金難になり、自滅することもあるのでAI有利とは言い切れない(兵糧不足より資金難の方が起こりやすい)。 アイテムの登場 「青龍偃月刀」「孫子の兵法書」などのアイテムが登場(『II』の戦利品と異なり、武将自身が所持する形になる)有名武将があらかじめ所持していたり、人材捜索のおりに見つかる場合がある。 呂布の武器である「方天画戟」はまだ登場していないため、関羽や趙雲の武力が表面上では呂布の100を超えるが、呂布にはマスクデータで武力に補正がかかるため、相変わらず最強を誇っている。 マウス対応 前作までのPC版(Win移植は別)はキーボードのみの対応だったが、『三國志』シリーズで初めてマウスに対応した。 都市名の概念の登場 前作までは「10番国」といった数字で表されていた都市に明確に「洛陽」「許昌」といった名前が付くようになった。ただしテンキー入力に配慮して、都市ごとの番号も残された(洛陽は11、許昌は19)。 街道の概念もあるため、マップ上で近くにあっても道が繋がっていなければ攻める事が出来ない。 その他 『II』では一部の君主はプレイヤーキャラにできなかったが、君主であれば誰でもプレイヤーキャラにできるようになった。 中には、国力及び配下武将が極めて貧弱(配下が一人もいない君主もいる)であり、かつ周辺国が極めて強大である状況から始まる、どう考えても無理ゲーな君主もいたりする。シナリオ1の喬瑁、シナリオ1~2の孔融、シナリオ4の金旋、シナリオ5の孟獲あたりが該当する。超上級者を自負する人は無茶を承知で挑戦してみるのもいいだろう。 捕虜を登用する際に断られる可能性が出てきた。 前作までは忠誠度は低いが確実に登用できていたため、劉備の下をあっさり去る関羽や張飛といった問題点をはらんでいたが、本作では義理堅い武将などは捕虜にしても登用を断ってくるため、ある程度イメージは守られるようになった。 PC版とゲーム機版の格差が縮小。前作のゲーム機版では不可能だった放浪が全機種で可能になるなど、将軍号以外はほぼ全要素がどの機種でも楽しめるようになった。 新武将の登録に関して、SFC版においても好きな漢字で名前を構成する事が可能(*4)。ただし、登録後のセーブでセーブデータが消えると言った制限がある。 メガ-CD/PCE版での追加点 『三國志III』としては初のCD-ROM媒体であることを生かし、オープニングムービーや武将列伝、シナリオ「黄巾の乱」追加が行われた。武将の経歴をゲーム中で読むことができるのは、光栄では『三國志III』が初めての試みだった。 ただし、「黄巾の乱」シナリオは張角始め、肝腎の黄巾軍が存在しない不完全なシナリオだった(何進は君主に追加された)。 賛否両論点 外交 長期戦中の停戦交渉、他君主への援助要請、物資交換が可能になった。 物資交換は序盤、使い所のない軍馬や弩を金や兵糧に変えることができる。その性質上1月か7月に要請しないと確実に断わられるというリスクはあるが。 このうち援助は極めて強力。要請できるのは同盟国に限られるが、何度でも要請でき、失敗しても敵対心が3上がるだけで済む。しかも成功すれば敵対心は5下がる。 1月、7月の収入月には、援助要請で同盟国の物資をギリギリまでせしめる物乞い外交が流行した。CPUでは特に劉璋・劉表・董卓が太っ腹とされた。 さらに、密偵を送ることで同盟国の物資搬入を点検することで、収入月以外でもすかさず援助を申し込める体制を築くことができた。 ゲーム好きで知られる落語家・三遊亭円丈が書いた「ハマった! ~円丈のドラゴンスレイヤー」でも、「役立たずの武官は文官にして、同盟国へのせびり取り要員にせよ」「少額ずつ援助でむしり取っていけ(大意)」などという身も蓋もない助言が書かれている。 ほとんどノーリスクで援助要請できるのは虫がよすぎるのではないか。というわけで、以降のシリーズ作品で援助要請できる作品はほとんど無い(*5)。 敵国の情報を得るのが大変。 都市一つ見るのに武将一人使って密偵を送り、その上数ヶ月待たねばまともな情報は得られない。 君主・軍師・将軍は1ヶ月間しかコマンドを実行できないので、長期コマンド実行可能な文官・武官を使わせるためのコマンドと言える。 そこまでしても密偵の期間(最大6ヶ月)が終わると情報が全て消えてしまい、一から密偵の送り直しとなる。 都市一つの兵力を把握するだけでも一苦労だが、その上援軍を考慮すると隣の都市をも調べる必要が出てさらに労力は数倍に…。 情報は、その月にコマンドの順番が回ってきた都市で得られた情報は、同月中にその都市より後の順番になる都市でも見られる。君主の本国は、必ず最初にコマンドを出せるので、密偵要員の文官・武官を大量に抱えることになる。 このことが、呂布のようにみずから出撃したい君主の難易度を上げてもいる。他都市に戦争して攻め落とせば、またその都市から密偵を送り直す必要が出てくるからである。 敵を知り己を知れば百戦危うからず、という至言があるが、このゲームで敵の戦力を正確に把握するのはかなり骨が折れる仕事である。もちろんそれだけの効果はあるから、避けられない訳であり… 次回作、次々回作では、情報を得るための条件がどんどん緩和されていった。 開墾コマンドの複雑化 今作の開墾は開発、治水、灌漑、耕作の四つを行わなければ兵糧収入が増えない。治水に関してはこれまでのシリーズと同じなので問題ないが、灌漑と耕作はやや複雑である。 灌漑はいわゆる土地の価値であり、開発は土地の広さ、耕作はその土地に作物を植えている率である。「開発20で耕作100」と「開発100で耕作25」では、実際に耕された土地は後者の方が多い計算になるため、収入は後者の方が多くなる。 その仕様のために耕作に関しては収穫の度に下がるので毎年耕作を上げるために内政要員を手配しなければならない。 文官が腐るほどいる大勢力ならいざ知れず小勢力だとこの仕様はキツイ。そのためにいっそ開墾関連は(災害回避のための治水以外)捨てて商業のみ上げて米は商人から買うか同盟相手から援助してもらう方が効率が良い。 『I』『II』でも採用された215年(五虎大将軍が揃った時期)の三国鼎立シナリオが削除されている。 三国志でも印象的な時期なだけに、採用を見送られたことを惜しむ声も少なくない。今作から三国時代後期のシナリオが追加された影響もあるのかもしれない。 君主が戦争に出陣すると君主が滞在している都市の命令が強制的に終わってしまうため、やや不便。 特に呂布などの戦場で活躍させたい君主はこの仕様が足枷になっている。 問題点 水戦(戦場は全て河川) これ自体は悪いシステムではないが、行える戦場が3箇所しか無く半ば空気。 場所も悪い。魏と呉の国境に水戦場が一つもないのは頂けない。史実では魏からの防衛に水軍が活躍したはずだが、これでは活躍しようがない。 そもそも地図の長江の位置もおかしいというか…なぜ建業の南に長江が流れているのか…。 蜀漢と呉の国境の夷陵については、陸の侵攻ルートがかなり遠回りになってしまうため、水軍の価値はやや上がる。これまた史実とは逆ではあるが。 さらに、将軍資格の条件の一つに水戦指揮の能力値がある(*6)ため、将軍資格を与えるために機械的に水指の能力値が設定された武将が多い。魏・蜀漢を始め、水戦と無縁の武将でも、将軍有資格者は大体70前後の水指がある。 結果的に パラメータ上も呉の優位はほとんど無く、空気感が増している 。曹操や劉備の水指が低く、周瑜の水指が最大値の100、陸遜がそれに次ぐ99といった、ごく一部の有力武将の個性を表現するに留まっている。 将軍資格を持たず、なおかつ武官型の武将は、軒並み水指が低く設定されている。では呉の将軍資格を持たない武官は水指だけが高いのかというと、やはりそうはなっていない。 システム的にはわざわざ船を建造してまで水戦をすべき場面は稀(回避できる陸路がある)。初めから船を所持している劉表と孫一族が小競り合いをする時や、侵攻していって船を鹵獲できたときに使う程度だろうか。 水戦専用BGMはそこそこ人気が高く、それを聞くために水戦の出番を増やそうと努力するプレイヤーもいるようである。 三国志演義寄りの設定が是正される過渡期 前作までは演義寄りの設定が成されていた部分がある。蜀漢の武将が能力高め(*7)、魏・呉の武将が弱めに設定されているなど。 1989年に正史『三国志』の邦訳が完結し、光栄の攻略本でも取り上げられた。その結果、ファンの間で正史による能力是正の要望が相次いだ。 そこで本作では、魏・呉では前作まで演義基準で無能扱いだった曹真、楽進、全琮などの能力が改善された。しかし、于禁、徐盛などはまだまだ弱かった。 この時代の三国志関連作品のほとんどがそうだったゆえ、仕方ないとも言えるが。 但しゲームバランスの調整ともとれる。頭数では蜀漢は不利であるため、1人1人の能力で調整するのはある程度仕方が無い。それでも難易度は高いが… 呉は国数の割に、頭数は蜀漢よりさらに不利なので非常に厳しい。しかも235年シナリオでは、二宮の変(*8)を先取りして陸遜始め二宮の変に関わった武将の忠誠が軒並み低下している。なお、肝心の当事者のうち、孫覇は武将として存在しなかったりする。 正史『三国志』の文庫版は1992年12月から刊行が始まり(1993年7月完結)、より多くの三国志ファンに普及して行った。その結果、三國志シリーズへの要望も殺到し、数作品掛けて正史を睨んだ能力是正が続くことになる(*9)。 終盤の武将不足 最終シナリオである235年は、シナリオ開始時に高齢の武将が多い。未元服の武将は30人なのだが、最後の武将である司馬炎が元服する265年までは30年もあるため、下手に武将を斬首していると46都市を埋めるに足りなくなり、ゲームクリアができなくなる危険性があった。 クリアだけならもっと早くできるので、司馬炎を見たことのあるプレイヤーは少なく、「幻の武将」と呼ばれていた。 のみならず、機種によっては司馬炎が出現しないバグがあったという噂も。 武官、文官を太守にすると強制的に委任になってしまう。 都市には最低一人の武将を置かなくてはならないが、将軍や軍師ではない武官、文官の武将を置くと強制的に委任状態になってしまう。武将数が足りなくなる時代などでは将軍・軍師の確保に難儀するため、この仕様のせいで自由に内政が出来ない。 生産都市とする分には問題なさそうに見えるが、委任都市に入ると武将を自由に移動させられないので、辺境でもなければ弊害が避けられない。 なお、シナリオ開始時の強制委任を防ぐためか、いずれかのシナリオで初期太守になる人材は、ぱっとしない者でもギリギリで将軍や軍師になれる能力にされている。もっともアイテムを使ってまで能力が低い者を将軍・軍師にするメリットはこの委任を回避するくらいしか無い。 また、AIが独自の判断で武将を移動させるので、特定の国に武将を集めて何か(たとえば内政)に専念させようとしてもうまく行かない。大ざっぱな方針は「軍事型」「生産型」「適応型」の3つから指定できるので、AIチートを織り込めば相応の成果は上げてくれるだろう。 委任国で武将が登用されても告知はされない。名将が登用されていないか、たまには点検することも必要。 この仕様は不評だったのか、次回作では将軍・軍師でなくても委任されることはなくなった。 指揮能力成長の厳しさ 武将の能力値は基本的に成長しないが、指揮だけは兵士士気が最大値(120)の状態で勝つとまれに上がることがある(*10)。しかし、士気を120に上げるには戦争で勝つしかないため、まず前提条件を満たすことが難しい。 指揮能力70で一斉攻撃が可能になるため、70一歩手前の武将を鍛えるメリットはある。しかしギリギリ将軍が多数いるため、よほどの事がなければその必要がないのである。 また、ギリギリで将軍資格を持つ武将が多数いる反面、将軍資格を持たない武官型の武将は、水指が大きく落とされている(前述の通り、呉将も例外ではない)。そのためあと一歩で将軍になれる武将はほとんどおらず、むしろ非常に困難なやり込み要素になっている。 このゲームには「史実」「仮想」と二種類のモードがあるが、オリジナル武将を多数登場させる場合「仮想」を選ばなければならない。 「仮想」モードの場合、オリジナル武将含め全ての武将のマスクデータ「義理」と「寿命」がランダムに変更されてしまう。 これによって「やたら裏切る関羽」や「絶対に裏切らない呂布」「長寿の周瑜」などになってしまい、史実や演義でのイメージと違った状態でしかプレイできない。 歴史のIFでこういう武将が居たら…と思っていたら、有名武将が珍妙な性格だったり。萎えるのは避けられないだろう。 「オリジナル君主でスタートし、三人まで選択できる配下を登録した武将とするが、それ以上は登場させない」というプレイなら「史実」モードを選んでも問題はない。 PCE版のCPU思考速度の極端な遅さ 全体マップではまだ我慢できるものの(それでもSFCやMD版よりかなり遅い)戦場での思考速度はどうにもならないレベル。1部隊同士の戦いにもかかわらずCPUのターンでは普通に2~30秒程度待たされるので、敵部隊数が増えるとカップ麺を作って食い終えてもまだCPUのターンが終わっていないという状況もザラになる。 プレイ環境を整えるのも一番ハードルが高いので、余程の物好きでなければプレイする選択肢に入らないだろう。 「PCE本体+スーパーCDROM(又はCDROM2本体+スーパーシステムカード)」「PCエンジンDUO系」のいずれかに加え、外部記録装置のセーブくんかメモリベース128が必要。 総評 次回作以降に比べると、奇抜な特殊能力などもなく、武将の個性が弱い。 しかし良く言えば、指令を出す上の制約が少ないということでもある。遊びやすい長所とも言えなくもない。 内容は前作から大幅にボリュームアップしており、特に武将数については後期作品にも見劣りしない。 AIの完成度もまずまずで委任プレイも快適。 次回作への課題はいくつか残るものの、十分に良作と呼べる作品だろう。 余談 光栄と本作の非公式ガイドブックを発売した技術評論社との間で著作権侵害を理由とした裁判が起こっていた。 問題となっていたのは書籍に添付されていたフロッピーディスクであり、本作の登場武将の能力をエディットできるファイルが入っていたことが特に問題視された。 最終的に一審から高裁まで光栄が敗訴となり、最高裁の上告は却下された。この裁判はオンラインにつないでいない時のチート行為に対しての正当性を示す判例とされている。 一方、同時期にほぼ同じ状況下で、ときめきメモリアルを発売したコナミも裁判を行っている。こちらは第一審では敗北したものの、第二審では原告の主張が概ね認められ、上告が償却され、原告が勝訴している。 [部分編集] 三國志DS ジャンル 歴史シミュレーション 対応機種 ニンテンドーDS 発売・開発元 コーエー 発売日 2006年2月23日 廉価版 KOEI the Best2008年7月10日/2,800円 判定 なし ポイント 『三國志III』のパワーアップ版DSモードは調整不足 概要(DS) 『三國志III』をベースに武将・シナリオ・アイテム・短期の目標を達成すればクリアの「チャレンジシナリオモード」を追加したもの。 追加・変更点 武将、イベント、アイテムのグラフィックが『三國志X』のものになった。 武将列伝が追加された。 武将が248人追加され、779人になった。全て『三國志X』に登場し、『三國志III』にはいなかった武将である。 実は同一人物を1人重複して追加してしまっている。『III』と『X』で表記が異なるため見落としたのだろう。 発表当初は武将追加の予定はなく、発売延期時に急遽追加されたもの。 黄巾の乱シナリオが追加された。メガ-CD、PCエンジン版のものとは違い、今度は張角も登場する、正真正銘の黄巾シナリオである。 シナリオ名は『三國志X』と同じく「黄巾興りて英雄青雲を抱く」。 張角の他、丁原、士燮も君主として追加された。 他のシナリオ名は、『三國志III』のPC版と同じである。 アイテムが追加され、全46都市に「特定条件を満たすと発見できる」アイテムが配備された。 武将とアイテムの追加だけで、ゲームシステムは『三國志III』そのままの「オーソドックスモード」に加え、戦争で魔法、もとい、「戦技」「特性」が使えるようになった「DSオリジナルモード」が追加された。 「戦技」「特性」は戦争、内政それぞれの経験を積むことでより上位のものを覚えることができる。一部、特定武将専用のものや、能力値が一定以上でなければ習得できない物もある。 「戦技」は自発的に使う物で、計略や通常より効果の大きい攻撃手段が基本。「特性」は持っているだけで効果を発揮する。 士気がマジックポイント代わりになっていて、「戦技」を使うと士気を消費する。代わりに、ターン毎に士気が少しずつ回復するようになった。 指揮能力の効果が落とされ、武力重視になった。 弩・強弩の矢数の制限が無くなった。 攻撃側が城壁を乗り越えると、内側から開門できたのができなくなった(*11)。 短期目標を達成すればクリアの「チャレンジシナリオモード」が追加された。 CERO規定の都合で、一部の用語が変更された(「斬首」⇒「処断」など)。 評価点(DS) 武将追加で、終盤シナリオがまともに遊べるようになった。これで司馬炎が出るまで待っても、ゲームクリア不可能になることは(よほど派手に処断しない限り)無くなった。また、難易度が大きく変わった君主がある。 公孫瓚:配下が1~2人だけだったのが7人追加。訓練や情報要員を捻出できる。ただし資金難に注意。 馬騰:軍師不在だったのが、軍師の資格を持つ成公英が追加。 孫権:三国鼎立後は三国で最も人材難であり、特に235年シナリオの人材不足は深刻だった(12ヶ国で37人)。三国時代の武将が大量追加され、劇的に楽になった。 一方で、追加された武将は魏が最多で、蜀漢は最少なので、ゲームバランスが原作より魏呉に傾いている。 また、原作に後継が存在しなかった君主にも後継となる武将が追加された勢力がある(王朗の子の王粛など)。 動作が軽快で、タッチパネルの操作性も良好。ただしDSオリジナルモードの戦争はやや操作に難がある。 問題点(DS) DSオリジナルモードの調整不足 AIがDSオリジナルモードの仕様に対応し切れていない。守備側のAIが、攻撃系の「戦技」を使うのはまだしも、通常攻撃して残り少ない兵士を費やして自滅する光景がよく見られる。 計略が全て「戦技」になったため、使える計略が一つもない状況が生じるようになり、AIは待機して耐えるのではなく、攻撃を選んでしまう。 敵のZOCが機能していない。 バグ・不具合(DS) 184年シナリオの張角軍では、太守が軍師・将軍ではないにもかかわらず直接命令ができる国がある。初期状態で、個別に委任しようとするとフリーズしてしまう。一度「全委任」にした上で再設定する必要がある。 アイテム「孫子の兵法書」が発見できない。 一部の追加武将に、血縁設定の見落としがある。たとえば金禕は金旋の息子なのに、血縁ではない。 逆に一部の追加武将は、どの君主でも血縁扱いされる。該当は太史亨(*12)、賈充、孫峻などで、どの勢力でもこれらの武将が君主になってしまうことがままある。 総評(DS) 『三國志III』を手軽に遊べるメリットは大きい。 武将追加は『三國志X』からの流用とは言え、後半シナリオが遊びやすくなった効果は絶大。 反面、DSの追加要素はAIやゲームバランスの調整不足であり、大味になっている面がある。 後に3DSで再リメイクされ、エディット機能の追加や操作性の改善が行われた。
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三國志DS 3 コーエー 2010年2月18日 DS 歴史SLG三國志シリーズのDS第3弾 三國志V??をベースに作られている 関連 三國志DS 2
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三國志DS 2 コーエー 2007年11月1日 DS 定番歴史SLG。三國志シリーズのDS2作目 三國志IV??をベースにしている 続編 三國志DS 前 三國志DS 3 次
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